TV報道のコメント
SNSによるAID(非配偶者間人工授精)
関西テレビの報道ランナーから、コメント依頼の取材を受けました。
現在、問題となっている「SNSによる精子提供と懐妊」についてです。
今回は、テレビという映像で取り上げられるので反響は大きく、AID問題につき多くの方が関心を持って頂ければとの思いから取材をお受けしました。
法的な問題点、法が予期しない事実先行をどのように規制していくか、など資料をもとに解説させて頂きました。
記者の方が、うまく話を聞き出してくださいました。さすがです。
報道を通じて、立場の違いや考え方の違いはあるものの、この問題を広く知って頂けたらと思います。
放映日時
2020年10月5日(月)関西テレビ(大阪8ch)「報道ランナー」(午後4時45分から7時)の中で、取り上げられます。
ご関心のある方は、ご覧ください。
そして、建設的なご意見を、お寄せ頂けるとうれしいです。
現状の問題点
親子関係については民法の規制するところですが、民法は生殖補助医療による親子を、想定していません。
生殖補助医療に関する法がないため、自然生殖しか念頭になかったときの民法を、このAIDなどに当てはめるので、様々な過不足がが生じています。
自然生殖によらない妊娠・出産についての法規制の必要性は理解されていたのですが、平成15年7月、法務省の生殖補助医療関連親子法制部会が「精子・卵子・胚の提供等による生殖補助医療により出生した子の親子関係に関する民法の特例に関する要綱中間試案」を公表した以後、中断して法制化には至っていません。
現在は、法務省法制審議会の民法(親子法制)部会において、親子法という大きな枠組みの中で、生殖補助医療問題も検討されていますが、法制化については道遠しです。
公益社団法人日本産科婦人科学会が「提供精子を用いた人工授精に関する見解(旧「非配偶者間人工授精」に関する見解)」(平成27年6月改定)を会告として公表していますが、強制力は乏しいです。
子の福祉や出自を知る権利、父子関係や認知の問題、安全性の担保など解決すべき問題について、ルール作りが必要なのですが、現在強制力をともなった法規ががありません。
そんな中で、今回のSNSによる精子提供という問題が生じたといえます。
多様な家族のあり方、少子化問題、生殖補助医療を始めとする科学技術の発達、情報通信手段の進歩、これらの新しい社会の中で、自己責任だけで知らないふりをすることはできないと思います。
ルール作り、法制化が未だ無理であるなら、せめて指針などを関係各省が提言していくなどの対処が早急に求められていると思います。


